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シェートという存在の何かを探るように

シェートという存在の何かを探るように

「フィーからの連絡だ、そなたも見てみるか?」
「ええ。拝見します」
 "乙。ちゃんと真面目に仕事してるか?
 今日は糸紡ぎってのを習った。布織るって初めて見たけど結構面白いな。
 また連絡入れる。"
「ずいぶん、ざっくばらんな連絡ですね」
「まったくだ。あやつめ、毎度この調子だからな」
 彼は笑いながら"めーる"と一緒に送られた画像を表示する。そこには、木に掛けた機で布を織るシェートの姿が映っていた。
 何か口ずさんでいるのだろうか、うっすらと目を細め、軽快な調子で布を織っているコボルトの姿は、日々の生活を楽しむ様子に溢れている。
「しかし、不思議なものだな」
「どうかされましたか?」
「いや、このシェートの持っている知識がな、少し気になったのだ」
 二本の棒と紐を組み合わせた原始的な織機。人間達が文明が黎明に当たる時期に発明されるレベルのものだ。
「コボルトたちは人間や他の魔物の技術を盗み見、それを自らに合うように守り育ててきたようです。そして、群れの誰かが欠けても良いように、男女の区別なく、さまざまな技術を身に付けると聞きました」
「他の魔物に比べて弱く、なんら特殊な力も持たぬ彼らの、生きながらえる手管……それ自体は素晴らしいと思うのだ……だが」
 何かを掴もうとするように、竜神は目を閉じて思考をめぐらせていく。シェートという存在の何かを探るように。
「サリアよ、この世界のコボルトたち、そなたの印象では、どう見る?」
「……そうですね。気弱で臆病。日々の生活を営むこと以外には執心せず……正直、シェートのような猛々しさは、他のものに望むべくもないでしょう」
「その他には?」
「大分牧歌的、といったところでしょうか? 狩猟や簡単な農業などを営むことを中心に生活しています。おそらく今代の魔王は、コボルトを完全な奉仕種族として設定したのでしょう。支配者に逆らわず、物資を生産し、それらと労働力を供出する……」
 実際、コボルトの集落は小さなコミュニティを形成し、そこで生産や蓄積を行っているのが常だった。生産ということを行わない他の魔物が、楽に補給を行える拠点として使うことも多い。
「なるほど……RTS、か」
「……え?」
 意外な単語にサリアは驚き、同時に苦笑いを浮かべる。
「しかし、魔物側にはレベルシステムも神規も存在せぬはず。その代わり、無制限に魔物を生み出し、神の目の届かぬ居城を持つなどの、異なった優遇措置が」
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