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 飯野さん――

 飯野さん――

想いは届く
 飯野は、みんなに心配をかけてしまった事を詫び、菓子折りを配りながら、自己管理に努めます。と苦笑いした。
「しかし、こんな小規模な会社なのに、いろいろあるなあ〜。他のみんなも気を付けてくれよ。何かあっても、今まで通り協力して補ってやって行くしかないからな。宜しく頼む」と社長が頭を下げた。
 矢城は、大騒ぎになっていた事など全く知らなかった為、自分だけ除け者になった気分だと言って、ちょっと不機嫌気味だった。
 しかし、ナオは矢城がその場にいなかった事は幸いだと思っていた。飯野の妻との事がバレずに済んだからだ。話が逆戻りして、ややこしくなるとこだった。
 その日の夜。ナオは飯野にメールするのを躊躇っていた。
 自分の気持ちをちゃんと伝えたいと思いながらも、なんて告げればいいのか迷っていたのだ。
 その時。
 ブーッ、ブーッ、ブーッ――――。携帯のバイブ音が鳴る。
 着信? うわ! 飯野さん――。なんたるタイミング。
『はい……』
『あ、僕だけど』
『うん……』
『心配かけてごめんね。それと、病院まで来てくれて本当にありがとう……。直接伝えたかったから電話しちゃったけど、今、大丈夫だった?』
『うん……。大丈夫だよ。飯野さんの方こそ大丈夫なの?』
『ああ……。今、息子と残りの荷物を取りに行ってるとこだから』
『そっか……。良かったね、奥さん達が戻って来てくれて』
『ナオ……、僕はこれから家族と――――』
『飯野さん! それ以上言わないで。あたしね、飯野さんの事、今でも大好きだよ。だけど、その気持ちは心にしまって鍵をかけようと思うの。その鍵を開けなくて済む事を願ってね……。これからは自分の道を探しながら歩いて行こうと思って。少しずつ想い出に変わって行くようになればいいかなって思ってる。同じ職場だから、ちょっと照れ臭いけど、頑張って仕事するから見守っててくれる?』
『もちろんだよ。でも、困った時とか辛い時とかあったら、頼っていいんだからね。たまには飲みにも誘うかも知れないし』
『うん……。あたし、飯野さんに出会って、ちょっとだけ大人になれた気がするの。だから、もう暴走はしないと思うよ』
『ハハハ……。僕が止めるから大丈夫だよ。ナオちゃんは直ぐに顔に出るからな~』
『やだ! 気を付けなきゃ!』
『ナオちゃん? 僕も君への思いは変わらないよ。ナオちゃんの幸せを心から祈ってるから。お互いに守るべきものを大切にして生きて行こうね。本当にありがとう』
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